
日本女子ゴルフツアーの今季開幕戦となる「ダイキンオーキッドレディス」は5日、沖縄県の琉球ゴルフ倶楽部で開催される。
注目は2024年、25年大会連覇の岩井千怜。日本よりも早く開幕し、3試合に出場した主戦場の米ツアーでは好調な滑り出しを見せ、3連覇の期待を大いに感じさせている。
◆「ヘッドを送り出さない」賞金王・金子駆大のパッティングに学ぶ、ラインに乗るストロークの仕方
■昨季国内最終戦とホンダLPGAタイランドで2位
2月19日から開催された、ホンダLPGAタイランドでは、世界ランク1位のジーノ・ティティクルと激闘の末、1打差の2位。昨年大会では、姉の岩井明愛が1打差の2位でフィニッシュしており、2年連続で岩井ツインズが、ホンダ所属のホステスプロとして大会を盛り上げたが、2年続けて惜敗、とも言える形となった。
千怜の惜敗で思い出されるのが、昨季の日本ツアー最終戦、ツアーチャンピオンシップ リコーカップ。鈴木愛とのプレーオフの末、惜しくも2位。このリコーカップを含め、昨季終盤戦を含めた最近5試合が、13位タイ、2位、27位タイ、2位、21位と安定感が高く、調子が良い時に1勝をあげておきたいところだろう。
2度の惜敗の悔しさを3連覇という偉業で晴らせれば最高である。
■大会のパーオン率2年連続2位
今季の米ツアーのスタッツを見ると、ショットの安定感と、ショットが乱れた時のリカバリー力が高いことがうかがえる。
SG(ストロークゲインド):アプローチが27位で、SG:アラウンドザグリーンは1位、SG:ティートゥグリーンは5位だ。
大会のスタッツを見ると、ダイキンオーキッドでは2024年、25年大会ともにパーオン率は2位となっている。2024年は72ホール中55回、25年は52回パーオンした。計144ホール中107回、約74.3%というパーオン率は水準が高く、ここでもコースとの好相性ぶりを感じさせている。
2025年シーズンは、日本ツアーでは圧倒的とも言える安定感を見せた。7試合に出場して優勝1回、2位2回、あとは3位タイ、4位タイ、10位タイ、22位タイ。
規定ラウンド数不足ながら、平均バーディー数が1位相当、パーセーブ率が2位相当、リカバリー率が4位相当、パーオンホールの平均パット数が1位相当、1ラウンド当たりの平均パット数が3位相当となっており、平均ストロークが1位相当だ。
最近の安定感とコースとの相性だけでなく、昨季の日本ツアーでの実績をふまえると、千怜は優勝候補の筆頭と言えるかもしれない。
![岩井千怜[2025年日本ツアースタッツ]](/imgs/zoom/458813.jpg)
岩井千怜[2025年日本ツアースタッツ]
■「Chizzy Iwai(チジー・イワイ)」元年
JLPGA公式 選手名鑑の、今年の目標の欄には「メジャー優勝」「紅白歌合戦のゲスト審査員に呼ばれる」とある。海外メジャーで優勝すれば、紅白の方の可能性も出てくるかもしれない。
目標達成のためにも、まずは好相性の大会で1勝して、今季のこれからの戦いにはずみをつけたいところだ。
千怜はプロデビュー当時、ショットメーカーである明愛という存在の影響もあり“ステディ”と評されるプレースタイルだった。しかし、ドライビングディスタンスを2020-21年シーズンから約17ヤード伸ばし、25年は8位相当。ティーショットからパットまで、すべての水準が高いオールラウンドプレーヤーに進化した。今季もその進化は続きそうである。
今季から、米ツアーでの登録名を「Chizzy Iwai(チジー・イワイ)」に変えた。チーム内で「Chizzy」と呼ばれていることによるもののようだ。
インスタグラムには「日本でも会ったらぜひ、Chizzyと呼んでください!」と投稿。沖縄ではゴルフファンにどのように呼ばれるのだろうか。
◆海外志向の選手もやさしさ重視傾向か 金子駆大、中島啓太、金谷巧実のスイングとクラブセッティング
◆“手元が浮かない” 米ツアー再挑戦を視野に入れる小平智のインパクトに見る正確なショットのポイント
◆低弾道ショットとコースマネージメント 堀川未来夢がパー3で高いバーディ率を誇る理由
著者プロフィール
野洲明●ゴルフ活動家各種スポーツメディアに寄稿、ゴルフ情報サイトも運営する。より深くプロゴルフを楽しむためのデータを活用した記事、多くのゴルファーを見てきた経験や科学的根拠をもとにした論理的なハウツー系記事などを中心に執筆。ゴルフリテラシーを高める情報を発信している。ラジオドラマ脚本執筆歴もあり。


