問題となっているのは2011年5月、当時アギーレ監督が率いていたサラゴサは2部降格の危機にあったが、レバンテ戦に勝利し残留した。試合前に当時のサラゴサ会長から、アギーレ監督や選手の口座に多額の現金振込みあったことが確認されている。
ボーナスだったと供述する関係者もいるが、1人あたり1000万円を超える金額が試合後すぐ引き落とされており、スペイン検察はレバンテに渡ったものと見て捜査を行なっている。
聞き取り調査に同席した三好豊弁護士は会見で、アギーレ監督が八百長疑惑を否定したと説明。まだスペイン検察から告発されたわけではないとした。
告発された場合は来年2月に裁判所への出廷が求められる。1月のアジアカップと重なることは避けられそうだが、その後のワールドカップ予選がどうなるかは分からない。三好弁護士も協会も、日本とスペインでは司法制度が違うため、集めた資料の中で検討するしかない状況だ。
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ハビエル・アギーレ氏(c)Getty Images
代表監督の八百長疑惑には、「欧州で八百長疑惑発生したら逃げれないイメージ」「今更事情聴く時点で更迭する気ないのはわかるよ」「欧州サッカー少しかじってれば「あ、もうそんな時期?」とか言うくらい風物詩ないつものこと」など、様々な受け止め方がある。
監督や選手の口座を利用した受け渡し方法については、「これ、ヤオだとしてもアギーレなんも悪くない奴やん」「口座の動きは見えてるはずだから、会長の八百長を黙認したことがすなわち八百長に関与ってことか。関与を立証するのは難しそう」と、検察が起訴しても有罪まで持ち込むのは難しいとする見方もある。
協会もスペインでの捜査がどの段階まで進んでいるか詳しくは分からず、アギーレ監督本人の言葉を信じるしかない。果たしてワールドカップ予選をアギーレ監督の下で戦えるのか。捜査の行方が注目される。