第6戦もここまでの5試合の一列に序するように、両チームふたりずつのキープレイヤーが、試合の流れを左右していきます。
第1クォーターは誰の目にも明らかなほどのウォリアーズペースでした。ここまでの対戦を見ても、ウォリアーズの得点が100点を超えるかどうかで、ほぼ勝敗が決まっています。単純計算で各クォーターの失点を25以下に抑えることが、グリズリーズのディフェンスの目標と言えるでしょう。
ですが第1クォーターのグリズリーズは、6分以上を残してウォリアーズに25得点を許してしまいます。プレイオフとしては、あまりにもソフトなディフェンスに見えました。第1クォーターを終えたときのフィールドゴール成功率はウォリアーズ60%対グリズリーズ40%と、水を開けられてしまいます。スコアも32-19と、敗北すなわち敗退という状況の中、最低の滑り出しでした。
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クレイ・トンプソン
内容的には立ち上がりからトンプソンの3連続スリーポイントシュートを含め、スプラッシュ・ブラザーズがその名に恥じぬ活躍を見せて爆発。これまでの敗戦を象徴するような第1クォーターでした。ですが、第2クォーター以降、グリズリーズのディフェンスは様変わりします。
ウォリアーズが今シーズン、急激に強くなった理由の一つに、スプラッシュ・ブラザーズにキャッチ&スリーポイントシュートを多く打たせるセットを多用していることにあります。それによってカリーとトンプソンの確率の高いスリーポイントシュートが増え、そこからチームオフェンスが活性化していきました。
グリズリーズがウォリアーズのオフェンスを抑えるためには、オフボールでカリーとトンプソンによい形でボールを持たせず、ドリブルを多く突かせることが重要です。第2クォーター以降のグリズリーズはカリーとトンプソンへのマークを一層激しくし、カリーとトンプソンはよい形でシュートを打つことがまったくできなくなりました。
【新旧NBA対決が凝縮!ウォリアーズ対グリズリーズ 続く】