1月に当時ジョン・ジョーンズが持っていたライトヘビー級王座に挑戦したコーミエ。だが判定で敗れ、デビューから続けていた連勝も15で止まった。当初は6月に再起戦を予定していたが、ジョーンズが4月に交通事故を起こし王座を剥奪されると、空位になったタイトルをめぐり挑戦予定だったジョンソンとの試合が組まれた。
約2週間前倒して急遽組まれた試合だったが、王座奪取のチャンスに向けコーミエは万全の状態を作ってきた。相手のジョンソンは9連勝中と波に乗るファイターだったが、第1ラウンド序盤に右のパンチでダウンを奪われた以外は、ピンチらしいピンチもなく、テイクダウンを奪うとグラウンドでは完封。
第3ラウンドにグラウンドでバックに回ると、太い腕を首に回しそのまま締め上げた。堪らずジョンソンがタップした瞬間、コーミエが新たなライトヘビー級王者となった。
最初から最後までコーミエの良い部分が出た展開に、「やっぱコーミエ強いねぇ」「コーミエのレスリング気持ち悪いぐらい強い」「このチャンスをものにできたコーミエはやっぱすげえな」「AJの打撃は怖かったですが、レスリングでコーミエとの差が有りすぎましたね」「コーミエ次は誰とやるんだ?もうジョーンズ以外勝てるのおらん」など、ファンからはジョーンズ不在のライトヘビー級では抜けた存在という声が多い。
試合後のコーミエはインタビューに応え、「1万6000人に集まってもらったが、たったひとりの男にだけ言いたいことがある。おい、ジョーンズ! 俺はお前を待ってるぞ」と、無期限出場停止中の前チャンピオンに対戦要求を突きつけた。