ウォリアーズ対キャバリアーズ
ウォリアーズは持ち前の速い攻めとアウトサイドシュートを活用して得点を重ね、キャバリアーズの圧倒的中心選手であるレブロンのリズムを崩すようなディフェンスを見せました。一方のキャバリアーズはレブロンを中心としたオフェンスと強烈なインサイドプレイヤーを強みにオフェンスを作り、カリーとトンプソンにはいまだスプラッシュ・ブラザーズの異名に応えるような働きをさせてはいません。
このように、自分たちの長所を生かし、相手の特長を消していく戦いは、NBAファイナル開始前に期待していた展開です。それがようやく第4戦で実を結んだのではないか、と実感しています。いまだ爆発を見ていないスプラッシュ・ブラザーズと、得点力を半減させられた"キング"ことレブロン・ジェームズ。彼らを抑えるチームディフェンスと、抑えられてもなお得点を重ねるチームオフェンスが見られたのが第4戦でした。
ウォリアーズ対キャバリアーズ
ケガ人が続出しているキャバリアーズが、万全に近いウォリアーズにチーム力で水を開けられてしまうのは、致し方ありません。まさにチーム力の差が歴然と見えたのが第4戦だったのではないでしょうか。新旧MVP対決と称されることもあるこのカードは、ここから始まります。スターはなぜスターなのかと言えば、「わかっていても止められないから」です。チームとして一定の結論を見た第4戦を終え、ここからはそれを超越するスターの時間になる予感がして仕方ありません。
昨シーズンのファイナルはレブロンを抑えながら、ビッグスリーを差し置いて異彩を放ったのが、サンアントニオ・スパーズの新たな才能、クワイ・レナードでした。今シーズン、NBAファイナルという夜空に輝く星となるのは誰なのか。そんな期待を胸に、第5戦を待ち望みたいと思います。
ここからが、本当の戦いです。
