【THE REAL】変幻自在のドリブラー、20歳のMF関根貴大が浦和レッズにもたらす勝利への化学変化
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
もっとも、セカンドステージ第3節でサンフレッチェ広島に敗れ、連続無敗試合記録が「19」で途切れて以降は、チームの減速に歩調を合わせるかのように納得のいかないプレーが続いた。
右サイドの攻防を制し、深くえぐってからニアサイドへ速く、低いクロスを送る。走り込んでくる味方の体の一部にでも当たればゴールになる、実に理にかなう攻撃パターンはしかし、相手に読まれ始めていた。
ゴールに絡めないプレーが続くなかで、気がつけばやや消極的になっている自分がいた。だからこそベルマーレ戦は自身の原点に帰ったと、関根は力を込める。
■数字に示される関根の覚悟
「自分のよさは仕掛けるところだと思うし、それをしなければ試合に出ている意味もない。最近は自分のところで起点を作れていなかったけど、それでもどのようにしたら主導権を握れるのかを常に考えてプレーしてきた。湘南の一番の強みは走ってくるところなので、そこを上回ってしまえば、サッカーの質という部分ではすごく自信があった。そこを第一に考えてプレーした」
ベルマーレ戦におけるトラッキングデータを見れば、関根の強い覚悟が伝わってくる。走行距離10.70kmはチームナンバーワンで、19回を数えたスプリント(時速24km以上)で同2位タイだった。
対峙した菊池の走行距離は11.53kmだったが、これは守備で走らされた部分も多分にあったはずだ。スプリント回数は15回で、これは関根に軍配が上がっている。
ベルマーレ戦を制し、サンフレッチェが柏レイソルに大敗したことで、年間総合順位でレッズが再び首位に立った。セカンドステージ後に待つチャンピオンシップへ。年間勝ち点1位チームとして、12月2日と5日に行われる決勝へシードされることがレッズの合言葉でもある。
だからこそ、関根はベルマーレ戦の勝利にも満足していない。累積警告による出場停止で、22日のベガルタ仙台戦を欠場する20歳は、浮かれることなく自分自身のプレーを分析していた。
「今日は意識してファーサイドへのクロスを狙ったけど、上手く合わなかった。最近はゴール前に入ってくる味方とタイミングが合わないところもあるので、もっとコミュニケーションを取って『どこでボールをほしいのか』ということを明確にしていかないと。今日は点に絡めたけど、最後の質というものを上げていけばもっと絡める。ワイドの選手は体力的にきついけど、左のウガ君(宇賀神友弥)がボールをもったときは自分が走るとか、もっとゴール前に顔を出さないとゴールチャンスは増えない」
原口が20歳だった2011年シーズンにマークした9ゴールを、ひそかに意識している。現在5ゴール。理想とするプレースタイルを実践し、ゴールに絡む頻度が増えていくほどに、レッズと関根が思い描く目標が近づいてくる。
《藤江直人》
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