【やってみた】ラートはどこで始められるの?…世界チャンピオン高橋靖彦に聞く | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【やってみた】ラートはどこで始められるの?…世界チャンピオン高橋靖彦に聞く

オピニオン ボイス
ラート 高橋靖彦選手
ラート 高橋靖彦選手 全 12 枚 拡大写真
大きな輪の中に入ってぐるぐる回転するスポーツ「ラート」。2年に一度開催される
世界ラート競技選手権で2013年、2015年と個人総合で二連覇を達成した高橋靖彦選手に競技について聞いてみました。

CYCLEの連載企画【やってみた】でもラートに挑戦しています。

その1:ラートに挑戦…輪の中に入って非日常を体験

その2:ラートに挑戦…面白すぎて「直転5級」を獲得!



高橋靖彦選手

---:ラートを始めようとする人はどんな人が多いですか?

高橋靖彦選手(以下、敬称略):テレビで観た人や、僕らがやっているようなパフォーマンスを見た人たちが、自分からラートを体験できる場所を積極的に探しに来てくれることが多いです。

---:どんな年代の方が集まるのでしょう?

高橋:小学生たちは学校単位で体験することができるので一挙に集まったりします。基本的に老若男女、さまざまな年代の人が体験してくれます。

---:どこで体験できますか?

高橋:東京都内だと、練馬区、日野市、八王子市、港区などで体験することができます。少しずつ、少しずつ、人づてにクチコミで広がっています。

---:ある程度回れるようになるにはどのくらいかかりますか?

高橋:初心者の人がまず挑戦するのは「側転」と縦向きの「後ろ回り」。1時間位練習すればできると思います。横回転、縦回転ができると応用が利くので、そこからは芋づる式にさまざまな回転ができるようになっていきます。基礎以降は個人差がありますね。

---:パフォーマンスはどういうところで行っていますか?

高橋:関東地域を中心に、学校の体育館や、市の体育祭、発表会などでイベントを行ったりしています。

---:それは収入になるのでしょうか?

高橋:予算を組んでくれるところもあれば、ボランティアに近いときもありますね。


ラート体験会

---:普段はどんな活動をしていますか?

高橋:子どもに体操を教えたり、保護者の方々の健康作りをサポートするためにあちこちで活動しています。具体的には親子で体操を楽しめるようなプログラムを提案したりしますね。「親子でできる組体操」など。

NHKの番組で見かけるような体操番組をもっと身近に体験してみよう、という感じです。他には「学校の跳び箱を飛べるようになりたい」など、想いを抱えた小学生の器械体操サポートもしています。最近はなかなか教えてもらえなくなった体育以外の運動遊びを教えたりもしますね。

---:どんな人がラートに向いていますか?

高橋:好奇心が旺盛な人ですかね。そもそもラートが珍しい競技なので、ラートに興味をもった時点でそもそもこの競技に向いていると僕は思っています。

ラートへの取り組み方にもそれぞれタイプがあります。「ひとつの技ができたら新しい技をどんどんやっていこう」と新たな技に挑戦し続けるタイプがいれば、できるようになった技を色々な角度で何度も行い、技の精度を深めていくタイプがいます。どちらがいいとか駄目とかはなく、面白いですよね。

ラートの大会には、高校生以下の大会、大学生向けの大会、全日本大会と3つの大会があります。高校生向けの大会、大学生向けの大会は、検定の中では最も難易度の低い「ラート検定5級」の演技ができれば出場することができます。全日本大会は3級以上に合格していることが求められます。


ラート体験会

---:検定システムについて教えてください。

高橋:8つの技を連続で行うのですが、検定によってそれぞれの技に求められる難易度が異なります。ビデオで見たり、生で見たりしてラート検定委員会が判定します。

---:5級をクリアするには大体どのくらいかかりますか?

高橋:一概には言えませんが、早い人だと4時間くらいでクリアできる人もいるとは思います。普通は10時間くらいなイメージですね。

---:今後の目標を教えてください。

高橋:競技的には世界選手権で三連覇すること。普及的な意味では、体験することのできる場所をできるだけ作っていきたいです。少しでも多くの人に1回挑戦して欲しいと思います。

---:最後に一言!

高橋:ラートに興味をもってくださったら、ラート協会に気軽にお問い合わせを!

●編集後記
柔らかい語り口でラートについて教えてくれた高橋選手。普段から子どもと関わっているだけに、まさに「理想の教師」という雰囲気でした。器具も大きく、大量生産できないため、ラートを始めるまでのハードルはサッカーなどに比べてやや高いですが、一度体験会に行ってみるとやみつきになるかもしれません。体験してみて強く感じました。

「運動能力」はほとんど関係ありません。意識するのは「身体の使い方」です。身体能力が衰えても身体の使い方次第で存分に楽しむことができるので、シニアスポーツにももってこいだと思います。近くの地域で開催されている体験会があったら、輪の中に入って回転する、非日常を存分に楽しんでみてください!

《大日方航》

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