「10年前、マラソンは変わり者のすることだった」…金哲彦の語るランニング文化
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
日本ではランナー人口が増えている。金氏は日本のランニング文化について、「日本人の考え方がだいぶ変わってきている」と語った。
「10年前、マラソンは変わり者のすることでした。"ストイックなことが好きな人"と思われていた。今はマラソンをすることはステータスやファッションにすらなりつつあります。マラソンをしているのは尊敬されることに変わってきました。羨ましがられるのです」
ランニング文化はずっと続いていくと金氏は予想する。日本のひとつのベースになっていくのではないかという。走ることで健康を手に入れ、周りを豊かに、そして人生を豊かにしていると説く。
「東京オリンピックを開催するにあたり、2007年から東京マラソンが行われているのは大変大きいこと。それまで日本にはエリートの大会しかなかった。確かに日本はマラソンが強いし、オリンピックでメダルも獲るかもしれない」
「でも、オリンピックのムーブメントはメダルを獲得だけではなく、世界の中で平和の象徴であること、都市の発信をすることなど、文化的なことなのです。色々な面でリーダーであるから、オリンピックが開催できる。その意味では、東京マラソンが3万人以上の市民ランナーが参加する、他国の国際的な大会と同列になったのは大きかったですね」
2月28日に行われる東京マラソン2016は、ワールドチャンピオンを決めるアボットWMMの最終レースでもある。
《大日方航》
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