マクラーレン・ホンダとカルソニックカンセイ、技術共闘は新たなレベルに進化
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オフィシャルサプライヤーとしての契約は今季発足だが、マクラーレンとカルソニックカンセイの共闘自体の歴史は長く、四半世紀にも及ぶ。企業買収等の要素を考えればもっと長いという見方もできる模様で、この日、日本での発表会見に出席したマクラーレン・レーシングのコマーシャル&ファイナンスディレクター、ジョン・クーパー氏によれば、「我々はカルソニックカンセイとともにF1で113の勝利を得ました。これはマクラーレンの全勝利数の6割以上です」とのこと。
今回の契約の背景について、クーパー氏は「お互いを刺激し合いながらテクニカルパフォーマンスの一層の向上を目指す、新たな、より高いレベルの関係に進みたいと双方が考えました」と語った。さらに「カルソニックカンセイは、マクラーレン・ホンダからのチャレンジ(技術的要望)に応えるだけでなく、常に自分たちのチャレンジ、アップグレードや新しい開発に取り組んでいます。その姿勢にはいつも感銘を受けています」と、盟友を讃える。
複雑化した“パワーユニット”を動力にして走る現代F1。昨今、その重要性が指摘されるパワーユニットの熱対策に関しては、必ずしもカルソニックカンセイが直接的に担う部分とは直結しないかもしれないが、熱交換器のトップメーカーとの関係強化は心強い材料と考えていいだろう。ましてや、空力を強く意識した「サイズゼロ」というコンパクトパッケージをマシン開発の基軸に据えるマクラーレン・ホンダだけに、“内臓”を扱うテクニカルパートナーの技術的協力、あるいは技術的挑戦は欠かせない要素にもなる。
クーパー氏は「カルソニックカンセイの『高い目標を設定して実現できないことよりも、低い目標を立てて達成して(満足して)しまうことの方が危機的である』との考え方にも共感します」との旨も話し、一緒に挑戦するパートナーとしての絶大な信頼感を強調した。
カルソニックカンセイの森谷弘史社長も、「全社員が『夢と革新を原動力として』意欲的に取り組む、という我々の企業目標を実現していくうえで、今回のオフィシャルサプライヤー契約締結はパーフェクトなものといえます」と、喜びと熱意、目的と意義について語り、クーパー氏の言を裏付けてもいる。
それにしても、カルソニックカンセイという会社はモータースポーツに取り組む姿勢が深く、熱い。日本のトップレース(現在はSUPER GT)においては、現役時代から支え合う偉大なパートナー、星野一義監督が率いるTEAM IMPULを長年にわたって全力支援中。カルソニックブルーのマシンは日本のサーキットにおけるひとつの象徴にもなっているほどだ。
当面、マクラーレン・ホンダのマシンの“表面”にカルソニックカンセイのロゴ類が掲出されることはないとのことで、こちらに関してはあくまで内部からの支えというかたちになるが、日本にとってはマクラーレン・ホンダを応援する理由が一層大きくなったともいえるだろう。
【F1】マクラーレン・ホンダとカルソニックカンセイ、信頼厚き技術共闘は新たなレベルへと進化
《遠藤俊幸@レスポンス》
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