パラリンピックを放送するために…銅メダルの選手が最も賞賛されたワケ
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
ブラインドサッカーの問題もあった。パラリンピックの際は5人制サッカーとも称されるこの競技だが、過去、日本は予選を勝ち抜いたことがなかったため、放送に取り組むことがなかったが、2014年に東京で行われた世界選手権で、はじめて生中継に挑戦した。しかし、2014年の時点において、中継としては失敗した、と振り返る。
ブラインドサッカーは、ボールに鈴が入っている。選手に声を出して指示していいのは、エリア別に配置されている3人だけだ。選手は、彼らの指示と鈴の音だけでボールの位置、味方の位置などを把握する。ブラジルなどの強豪チームの選手は、それらの音と声だけでスルーパス、ループパスからのボレーシュートなど、高度なプレーを繰り広げるという。
彼らが失敗だと振り返った理由は、ブラインドサッカーは、音が重要なスポーツであるという点を意識しすぎた点だ。2014年の世界選手権では、実況解説をブースの横に置くだけでも選手の妨げになるのではないかと考え、地元開催だったのにも関わらずスタジオブースで解説を行った。
悩みに悩んだ末、2015年のアジア選手権では、ピッチの横に矢倉を組んで、高い位置から解説を行った。高低差で音の問題をクリアし、さらに副音声を用いた。ここで彼らは、障がい者スポーツならではのルール、環境を理解しつつ中継することが、パラスポーツを放送することで重要なことだということをここで理解したという。
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《大日方航》
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