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【THE REAL】FC東京のマルチプレーヤー・橋本拳人が抱く夢と熊本への想い…リオの舞台で一人5役を

オピニオン コラム
橋本拳人 参考画像(c) Getty Images
橋本拳人 参考画像(c) Getty Images 全 5 枚 拡大写真

強靭なメンタルに導かれる類希な運動能力と、複数のポジションをこなせる天性のセンス。すべてがいまだに成長途上であり、ゆえに未知数の可能性を秘めている。

トップチームに昇格したのは2012シーズン。公式戦で7度ベンチ入りを果たすも、出場機会は訪れない。翌年にはセンターバックとしても準備を積んでいたところへ、ロアッソから声がかかった。

「自分のなかで『熊本に行こう』とすぐに決めました。東京でなかなか試合に出られなかった状況で、熊本の地でプロとしての第一歩を踏み出すことができた。本当にいい経験を積むことができたし、いまでも感謝の気持ちでいっぱいです。熊本から応援してくれる人も大勢いるので、そういう人たちの気持ちも背負いながらいま現在を戦っています」

移籍期限を2度も延長し、2014シーズンもプレーしたロアッソでは、最終的に60試合に出場。2年目はJ2の最多タックル数を記録するなど、自分自身の存在価値を見いだすこともできた。



橋本拳人 参考画像


■熊本へのエール胸に、リオ五輪へ

第二の故郷ともいえる熊本が今年4月、未曾有の大地震に襲われた。復興への途上で、今週には記録的な大雨にも見舞われた。心のなかでエールを送りながら、橋本は恩返しできる舞台を思い描く。

リオデジャネイロ五輪に臨むU-23日本代表の一員に名前を連ね、ピッチのうえで躍動する姿を届けられれば、熊本へ勇気を与えられるのではないか。橋本は言う。

「そのことは常に思っています」

ここにきてDF塩谷司(サンフレッチェ広島)、藤春廣輝(ガンバ大阪)、そしてFW興梠慎三(レッズ)の3人が、年齢制限にとらわれないオーバーエイジ枠で招集されることが内定した。

残された枠は実質的に「15」。29日にはU-23南アフリカ代表との国際親善試合が、長野・松本平運動公園総合球技場で行われる。誰よりも橋本自身が、当落線上にいることを理解している。

「リオへ向けたラストチャンスだと思っているので、出場することがあればいま現在の自分にできる最大限のプレーを出してアピールしたい。このオリンピックチームが立ち上げられたときから、ずっと目標にしてきた舞台でもあるし、世界大会で得られる経験はまた違ったものだと思っているので。世界で自分のプレーをアピールしたいし、もちろんメダル獲りに貢献したい」

被災地・熊本へ、復興へのパワーを与える役割を含めれば一人5役。一生に一度のヒノキ舞台にかける熱い思いと使命感を抱きながら、稀代のユーティリティープレーヤーが静かに闘志を燃やす。
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《藤江直人》

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