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【THE REAL】川崎フロンターレを救った27歳の苦労人…GK高木駿がJ1初陣で花咲かせた努力の跡

オピニオン コラム
高木駿(川崎フロンターレ公式サイトより)
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試合運びを伝える指示もまた、最後尾からピッチ全体を俯瞰できるゴールキーパーの大事な仕事となる。決して浮かれることのなかった高木だが、約30分間におよんだデビュー戦は及第点を与えられてもいい。

同点とされた直後こそピッチにひざまずき、悔しさのあまり拳で芝生を叩きつけた高木だったが、すぐに気持ちを切り替えて「行こう!行こう!もう切り替えろ!」と、大声で傷心の仲間たちを鼓舞している。

「ディフェンスラインの選手たちは特にがっかりしていましたけど…僕自身も『もう時間はないかな』と思ったんですけど、一方で『そういえばアディショナルタイムが9分とか出ていたな』と思い直したので、声をかけて、もう一回みんなに準備させて。失点したあとのキーパーには、そういうことくらいしかできませんからね」

引き分けでもチャンピオンシップ出場が決まったフロンターレは、あまりにドラマチックな勝利とともに、勝ち点3差で首位・浦和レッズの背中を追うセカンドステージの逆転優勝への雄叫びも再びあげた。

■ファンやサポーターは頼もしい存在

一夜明けた9月26日、フロンターレは新井が左頬骨骨折および脳震とうと診断されたと発表した。右ひざ痛が癒えないチョン・ソンリョンは、韓国代表が望むワールドカップ・アジア最終予選を辞退している。

4位につけるヴィッセル神戸のホームに乗り込む10月1日の第14節を含めて、セカンドステージは残り4試合。いつでもゴールマウスに立ち、万全のプレーを演じられる準備を、もちろん高木は整えている。

「ファンやサポーターの熱い応援が支えになりました。本当に頼もしい存在ですし、この先もっと大変な試合もあるなかで、よりいっそう熱い応援をしてくれるので、僕たちもそれに応えていきたい」

1982年にスペインで開催されたワールドカップを制したイタリア代表のキャプテンにして守護神で、当時40歳だったディノ・ゾフは、トロフィーを掲げながらこんな名言を残している。

「ゴールキーパーはワインと同じ。年齢を重ねるごとに味が出る」

27歳の高木はまだまだ中堅の域にさしかかったばかりだが、ある意味でもっとも目立つゴールキーパーというポジションで、稀代のスーパースター・ゾフが指摘した“味”を早くもかもしだしている。
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《藤江直人》

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