この日は1→10(ワン・トゥ・テン)ホールディングスの新東京オフィス オープニングパーティーと併催で同社の『車椅子型VRロードレーサーゲーム発表会』が行われ、招待客の前でCYBER WHEELは披露された。CYBER WHEELは1→10ホールディングスとスポーツイズグッドが共同開発。西暦2100年の東京をイメージしたCG世界を最高速度60キロで疾走するパラスポーツVRエンターテインメントだ。
東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会アドバイザーも務める1→10ホールディングスの澤邊芳明社長は、18歳のときにオートバイの事故で首の神経を痛めて車椅子になったという。「手も足も動きません。ですが、自分がどこまでできるかというチャレンジを続けてきました」と話し、その挑戦のひとつがCYBER WHEELとして具現化した。
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1→10ホールディングスの澤邊芳明社長
お披露目に駆けつけた中川さんはベールを脱いだCYBER WHEELを見るなり、「今この瞬間に時代が乗り替わって未来が始まったんだなと興奮です!ものすごくカッコいいです!誰も見たことがない秘密がこんなにスマートな(デザインの)なかにどんな風に隠されているんだろう?」と目を輝かせる。早速、意気揚々と乗り込むとVRを装着してCG世界へ進入した。
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CYBER WHEEL
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CYBER WHEELに挑戦する中川翔子さん
車輪についたハンドリムを回してVR内の画面に進入した中川さんは「速い速い!スゴい怖い!」とスピード感に叫びながらも、回す手を緩めることはなく全力でコースを走り抜けた。しかし結果は50秒で8位に。
微妙な成績に悔しさをにじませたが、「ものすごいエキサイティングと生まれて初めてのスピード感。実際には動いていないんですけど、脳が未来をゴクゴク飲んでいくというか、風を感じるように光を浴びながら加速していく。妄想だけでは補えない!VRの技術と運動量の感じが心地いい」と感激を言葉にした。
中川翔子さん(@shoko55mmts )が車椅子型VR『CYBER WHEEL』に絶叫!
— CYCLE-やわらかスポーツ (@cyclestyle_net) January 27, 2017
でも、これとても楽しそうですね!#しょこたん #車椅子 #VR #パラスポーツ pic.twitter.com/tblkWcOjDJ
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実際は動いてないけど風も感じた?
CYBER WHEELの特徴は次の4点だ。
・5つのステージを駆け抜けるタイムトライアル
・車椅子型の専用コントローラーを採用
・体感スピードは世界のロードレースと同じ速さを再現
・パラ選手のトップ選手のスピードを追体験可能
複数台設置による同時対戦、遠隔地の相手ともゲームが可能。今後はスポーツイベントへの貸し出しや商業施設への設置が検討されている。
CYBER WHEELを体験して「いろんな未来が一気に来た感じ」と話す中川さんに、澤邊社長が「テクノロジーを使って作って欲しいものはある?」と尋ねる場面もあった。
「(漫画の)『ドラゴンボール』のスカウターみたいに、浮気とか不倫してる人がいると印が付いてしまう浮気スカウターとか(笑)。傘を差すシステムも(昔から変わらず)そのままなので、ブレスレッドで雨ガードとか」
中川さんの豊かな発想に笑う澤邊社長は2020年東京オリンピック・パラリンピックについて、「史上最もイノベーションな大会になると思う。面白いものがどんどん出て行って、パラスポーツのイメージが変わっていくといい」と期待を寄せた。