【WBC2017】侍ジャパンを苦しめたオランダ救援陣…好勝負を演出した両ブルペン | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【WBC2017】侍ジャパンを苦しめたオランダ救援陣…好勝負を演出した両ブルペン

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オランダ 3番手で登板したマルティス(2017年3月12日)
オランダ 3番手で登板したマルティス(2017年3月12日) 全 3 枚 拡大写真
3月12日にワールド・ベースボール・クラシック(WBC)2次ラウンドE組の試合が行われ、日本がオランダに8-6で勝利した。深夜0時近くまで続いた試合に多くの人が釘付けになったが、この好勝負が生まれた要因のひとつはオランダのブルペン陣による好投だ。

この試合で日本は狙い通り先発のリック・バンデンハークを早い回でマウンドから降ろした。三回までに5点奪うのは上出来。オランダにも同じだけ奪われて5-5で中盤に入ってしまったが、相手打線が強力なのは試合前から分かっていたこと。

日本代表の小久保裕紀監督も試合後「5点、6点は取らないと厳しい戦いになるとは読んでいたが、それ以上の破壊力だった。決して日本の投手陣も悪い訳ではなかったと思いますけど、さすがメジャーリーガーの打線だなというのを感じた」とコメントしている。

それに比して投手陣は弱いというのが戦前の予想だった。しかし、日本はバンデンハークに代わって出てきたオランダの救援陣から1点しか奪えず六回、七回、八回を無安打に抑えられている。本来ここで一気に勝負を決めてしまわなければならなかったのに、タイブレークまで追加点が奪えなかった。オランダのリリーフ投手を攻めあぐねたことが、難しくも最高に面白い試合を演出することになってしまった。

■スピードガンでは計れない牧田のストレートの威力

先に点をやれない難しい展開が続く中で日本のブルペンにもプレッシャーがかかった。秋吉亮(ヤクルト)は松井裕樹(楽天)の後を受け、七回2アウト一塁の難しい場面からウラディミール・バレンティンをよく抑えた。ヤクルトのチームメート同士が対戦する姿に、同チームの由規投手もツイッターで「シビれた」と感想をつぶやいている。



ただ、ここまでの試合を見てきて秋吉のスライダーは腕の長い外国人バッターには少し怖いと感じた。右打者の外へ逃げるボールはついてこられるし、投げ損じれば一発を浴びやすい球種でもある。それよりバレンティンへの決め球に使ったシンカーのほうが武器になりそうだ。

牧田和久(西武)は球威で抑えるタイプではないためクローザー起用に賛否あったが、アンダースローから浮き上がってくるストレートにオランダ打線は手を焼いていた。今回の登板で牧田本人も手応えをつかんでいる。

「マウンドに上がる前は打たれたらどうしようと思っていたんですけど、実際にマウンドに立って、自分のボールに結構差し込まれていた。これは行けるなと思った」

小林誠司(巨人)は内角高めにストレートを投げさせる強気のリードが光った。オランダ打線相手に牧田の良さを引き出すものだったと思う。反面やはり秋吉と同じくスライダーは怖い。

また牧田はフィールディングが良いので、塁上にランナーを置いた状態から始まるタイブレーク向きかもしれないとも感じた。

タイブレークと言えば2016年11月に行われた強化試合、日本は今回と同じオランダ代表と対戦しタイブレークで勝っている。そのときは相手のバントを警戒した特別シフトも用意していた。

タイブレークの状況を想定して練習するか否か。するとしてもどこまで本気でやるかは各国によって違うが、タイブレークに入ったときの用意周到さは日本の強みかもしれない。

《岩藤健》

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