【山口和幸の茶輪記】サイクリングは計画に応じた移動手段で…最もハードルが高い『バス編』 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【山口和幸の茶輪記】サイクリングは計画に応じた移動手段で…最もハードルが高い『バス編』

オピニオン コラム

自転車を積載できるのはツアーバスだけだ
自転車を積載できるのはツアーバスだけだ 全 8 枚 拡大写真
気持ちのいいサイクリングシーズンが到来したので、思いっきり青空の下でサイクリングしよう。

自宅を発着として走るのもいいが、クルマや交通機関を利用して移動し、快適なルートを疾駆するのも楽しい。まずは最も自転車との親和性がないバス利用からご紹介。

電車とともに便利で格安な公共交通機関のバス。自宅近くのバス停と駅などを結ぶ「一般路線バス」と、主要都市を高速道路で「高速バス」がある。

「一般路線バス」は見ればすぐに分かるが、荷物室がないので手回り品(手荷物)としてバス内に持ち込む必要があり、その大きさや重さに制限がある。バスに持ち込んでいいのは「長さ1m、重量10kgの条件を満たすもの」。つまり、コンパクトに折りたためる一部の折りたたみ小径車以外は不可。

週末は郊外でサイクリングを楽しみたい

一方、路線バスの車両前面に自転車を乗せられる「自転車ラックバス」が首都圏で運行されている。一般的にはあまり知られていないが、追加料100円ほどで積載でき、沿線の通勤・通学者が使ったり、郊外で楽しむ週末サイクリングで利用できたりと話題だ。

「自転車積載路線バス」は乗車率の低い地方都市で活躍している。外部キャリア搭載ではなく、車内に自転車積載区画を設け、簡易ラックに自転車を収納するスタイルもある。最大で自転車5台まで積載することができ、自転車の積載がないときは通常の座席として利用することができる。

自治体の補助金によって運行され、クルマを持たない高校生以下や高齢者が利用する。全国でもクルマの所有率が圧倒的に高い地域は、裏を返せば公共交通機関が衰退している。こうした路線バスと自転車を併用した移動手段が提供されることで、活動範囲が広がるのはいいことだ。

長距離運行の「高速バス」は荷物室があるが、残念ながら自転車は原則として持ち込めない。個人ブログなどで「持ち込めた」と報告されることもあるが、これは特例だ。空いている時期や路線でトランクルーム(荷物室)に空きスペースがある場合に運転手の判断によって、自転車を収納した輪行袋の持ち込みが可能になることもある。

ルールとしては持ち込めないが、現場レベルの人情で大目に見てくれるといったところだ。つまりサイクリストができる最大限のこととしては以下の通り。

高速バスの乗車券を予約するときに、自転車を袋に入れて持ち込みたい旨を伝えて、その可否をたずねる。バス会社が混雑状況を確認して判断してくれるはずだ。破損の際の補償はないので、しっかりとパッキングする。当日は早めにバス乗り場に行き、運転手に輪行袋を持ち込みたいことを伝える。状況によっては運転手の判断で持ち込みを断られることもある。

観光バスに自転車を積む、サイクリングバスツアー

一方で、自転車持ち込み可を売り物にしたツアーバスもある。国際興業が運行する「サイクリングバスツアー」はスポーツバイクを座席下のトランクルームにキャリア収納できることで人気。都心部から郊外までバス移動し、ロケーションのいいところを走ったあとは再びバスで帰路に着く。

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バス運行や富士屋ホテルなどの経営で知られる国際興業は自転車との関わりも深く、日本で開催されるアジア選手権の運営や自転車ナショナルチームの海外派遣などを担当。ツール・ド・フランスの1区間を走るエタップ・デュ・ツールでは日本唯一の公式エージェントとして指定されている。

このように、サイクリストにとってバスは限定的な利用が賢い。次回は輪行袋に入れて電車に乗るスタイル、そして船や航空機を使ったサイクリングスタイルも紹介していきたい。

《山口和幸》

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