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【THE ATHLETE】チームの和を乱すなら不要、グリエルと契約解除したDeNAの決断

オピニオン コラム
ユリエスキ・グリエル 参考画像(2013年3月3日)
ユリエスキ・グリエル 参考画像(2013年3月3日) 全 3 枚 拡大写真
■NPB全球団と交渉可能になったグリエルの今後

DeNAは制限選手の形で、グリエルとNPB他球団の接触を禁止することもできたが、今回それはしていない。2年契約を結んだ弟のルルデスだけが制限選手になった。

チームとして現在の体制で戦う、グリエルを待たないと明確に打ち出したが、これで11球団はDeNAに気兼ねすることなく交渉が可能となった。もし日本の球団でグリエル獲得に動くとしたら資金的な条件、チーム事情から考え巨人が有力だろう。

ただ巨人は"紳士たれ"を標榜しており、グリエルの奔放なキャラクターは球団の色に合わない。窮屈な伝統を押しつけられれば、気分屋のグリエルだから、たちまちやる気をなくしてしまうだろう。

メジャーから高額のオファーあったため、NPBでプレーし怪我することを嫌がったのではという見方もあるが、飛行機移動が当たり前のMLBでシーズン通しコンディション維持できるかは未知数だ。

それでも選手の年俸から一部を受け取るキューバ政府にしてみれば、日本よりも高く売れるアメリカに"出荷"したいのが本音だろう。万全の状態で売り時を待っている可能性はある。社会主義国のキューバでは、あらゆる場面で政府の意向が優先される。

欲しければどうぞとグリエルを手放したDeNA。気ままなカリビアンと交渉の席に着く球団は果たして現れるだろうか。
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《岩藤健》

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