ウォリアーズはアウェイでの第4戦を落とすものの、ホームでの第5戦で勝利。シーズンに引き続いて、ウェスタンカンファレンスをプレイオフでも制しました。カンファレンスファイナルではステファン・カリーがブロックに飛んだ際に頭から落ちて一時試合を抜けたり、クレイ・トンプソンがトレバー・アリーザのヒザが顔に入って脳震盪に似た症状を起こすなどもありましたが、問題なくNBAファイナルを迎えられます。このカードの勝因、敗因の分析は様々にできるかと思いますが、ここではウォリアーズの安定感について取り上げます。
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ステファン・カリー(左)とクレイ・トンプソン
ウォリアーズはアーリーオフェンスと積極的なシュートを特徴にして、カリーとトンプソンのスプラッシュ・ブラザーズが連続してスリーポイントシュートを沈めていく、新しいタイプのチームです。シーズンを2位に大差をつけて優勝を決めた新しいチームが、プレイオフでどこまでやれるか注目していました。
その中でふたつの懸念がありました。ふたつは関連しているのですが、ウォリアーズは本当にプレイオフで活躍できるのか、という懸念です。ひとつめは若いチームということです。ウォリアーズを率いるのは就任1年目のスティーブ・カーです。プレイヤーとしてのキャリアは申し分ありませんが、まだヘッドコーチとしては経験不足は否めません。またプレイヤー自体も若く、プレイオフで重要視される精神的安定の役割を求められるベテランもいません。
【大舞台でも変わらない安定感――ウォリアーズ対ロケッツ 続く】