【THE REAL】オーバーエイジ三銃士・藤春廣輝の決意…唯一のレフティーとしてスペシャルなプレーを 2ページ目 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【THE REAL】オーバーエイジ三銃士・藤春廣輝の決意…唯一のレフティーとしてスペシャルなプレーを

オピニオン コラム
藤春廣輝(c)Getty Images
藤春廣輝(c)Getty Images 全 5 枚 拡大写真

リオデジャネイロ五輪に臨む18人に正式に選出されたことを藤春が知らされたのは、鹿島アントラーズとのセカンドステージ開幕戦に備えて敵地へ移動し、宿泊先のホテルに着いた直後だった。あれこれ浮かんでは消えていた「不安」は、自分自身への「期待」へと変わっていた。

「こうやって選ばれたからには、そこのポジション(左サイドバック)だけに集中してできるので。本当にスペシャリストと呼ばれるくらいの感じでいきたいですね」

アマチュア時代はほぼ無名の存在だった。大阪体育大学では、2年次の2008年と4年次の2010年に関西学生リーグ2部でのプレーを余儀なくされた。最後の年にアシスト王とベストイレブンを獲得した藤春はJリーガーを夢見て、2つのJ2クラブの練習に参加していた。

しかし、2010年9月5日に、予期せぬターニングポイントが訪れる。関西代表として臨んだ天皇杯2回戦。ガンバに2‐6で大敗した大阪体育大のなかで異彩を放った藤春の存在感を、ガンバの強化部が高く評価。ほどなくしてオファーが届いた。

「自分としても、より高いレベルでプレーしたかったので」


◆50m5秒8の韋駄天、無尽蔵のスタミナ

選手層が厚いことを承知のうえでガンバへ加入した藤春は、ルーキーイヤーの終盤にはレギュラーの座をゲット。2年目の2012シーズンには開幕から全34試合、計3060分で先発フル出場を果たした。

「何よりも攻撃参加ですね。守備面を評価してくれる人もいますが、自分の売りはやはり攻めの部分です」

こう公言してはばからない藤春のストロングポイントは、50mを5秒8で駆け上がる韋駄天ぶりと、左足から放たれる多彩なキック。そして、176cm、60kgのやや華奢な体に搭載された無尽蔵のスタミナだ。

ガンバがJ2へ降格した2013シーズン。チームに残留した藤春は、長丁場となる全42試合、計3780分にフィールドプレーヤーとしてただ一人、先発フル出場を果たして1年でのJ1復帰に貢献している。

2年連続のフルタイム出場は、けがと無縁の頑丈な体とスタミナが絶妙なハーモニーを奏でた証でもある。そして、昨年11月28日のJリーグチャンピオンシップでは「伝説」の担い手にもなっている。

《次ページ 埼玉スタジアムで行われた浦和レッズとの準決勝》
  1. «
  2. 1
  3. 2
  4. 3
  5. 4
  6. 続きを読む

《藤江直人》

≪関連記事≫
≫貴重な水着ショットも披露!「もはや高校生には見えない」大人っぽい池江璃花子、沖縄・石垣島の海を満喫

≫ケンブリッジ飛鳥と滝沢カレンが似てる?リオ五輪時から密かに話題だった

≫レアル所属・中井卓大ってどんな選手?…「リアルキャプテン翼」と呼ばれた少年時代

関連ニュース