■チームの若返りを推し進めるヤンキース
トレード期間中にアロルディス・チャップマン、アンドリュー・ミラーを次々に放出したヤンキース。さらにマーク・テシェイラが今シーズン限りでの引退を表明、アレックス・ロドリゲスは8月12日のタンパベイ・レイズ戦でユニフォームを脱ぐなど、今シーズンのヤンキースは後半戦に慌ただしい動きを見せた。
それ以前からニューヨークのメディアやファンは、「今オフに数十億円規模の違約金を支払ってでも、ロドリゲス以下、不良債権になっているベテラン選手を一掃する」との予測を立ててはいた。ただ、それがここまで早い段階で実現するのは、さすがに驚きだった。
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田中将大 (c) Getty Images
■若手の活躍で予想外の追い上げも力尽きる
再建モードへ舵を切ったヤンキース。鉄壁と謳われた救援リレーを解体したことにより、今シーズンは諦めたとの見方も多かった。だが、ゲーリー・サンチェスら若手が台頭。一時はワイルドカードでのプレーオフ進出も見える位置まで持ち直した。
●ヤンキースの新人捕手サンチェス、45試合で19本塁打のメジャー最速記録
しかし、デリン・ベタンセスひとりにブルペンの負担がかかったこともあり、最後は同地区のライバルたちに競り負けた。ベタンセスは3シーズン連続の70試合以上登板達成も、終盤には疲労からか打たれるシーンが目立った。
●田中将大のヤンキース、プレーオフ進出の可能性が潰える
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