―― 奄美大島の野球少女だった里さんとしても、鹿児島県の神村学園というのは自然な進路だったんですね。
里 はい、そうですね。
―― それで、野球一色という生活はどうだったのでしょうか。
里 私はやっていて、毎日が楽しかったですね。別に、他のことをして遊びたいとも思いませんでしたしね。
―― 寺部さんが、花咲徳栄という学校を選んだのはどういうところからだったのでしょうか。
寺部 私は、小学校の3年くらいから野球を本格的にやっていたと思います。ただ、中学で野球を続けていく気はなかったんですね。姉がバレーボールやっていて、私もバレーボールをやっていこうと思っていたくらいでしたから。
―― それが、野球を続けるということになったのはどんなところからだったのでしょうか。
寺部 「これまで続けていた野球はどうするの？」ということになって、ある人から、「丹波市（兵庫県）でやっている女子の高校野球大会を見に行ってみればどう？」ということになったんです。
―― それを見て、やっぱり続けようという気持ちになれたということですね。
寺部 そうですね、「こういう大会があるのだったら、出てみたいな」という気持ちになりました。それで、高校進学というときになって、女子野球のある学校ということで、花咲徳栄を選びました。
寺部歩美
―― それは、かなり勇気のいる決断だったのではないですか…、親元も離れなくてはいけませんからね。
寺部 そうですね、でも、それはそんなに気にはなりませんでした。野球を続けていきたいという気持ちが強かったですからね。当時はまだ、愛知県では女子野球のやれる学校はありませんでしたから。
―― 高校で野球やって、その先というのは考えていましたか。
里 中学の時から、体育の先生になりたいと思っていましたから…、それを目指そうと思っていました。ただ、何かの形で野球を続けたいとは思っていました。
―― 教員免許を取得したいということで、大学へ進んだということですね。
里 そうですね、その時にちょうど女子の野球部ができるということになって、それじゃあ女子野球部で続けようということになりました。
宮原 私は、中学3年生の時にジャパン代表候補に選ばれていたので、当時はまだなかったんですけれども、将来的には女子プロ野球というのを目指していました。「いつかは、（女子プロ野球が）できるやろう」という思いもありましたね。
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