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【THE REAL】原口元気の「やんちゃ坊主」列伝…ハリルジャパンを覚醒させた、ふてぶてしさと鈍感力

オピニオン コラム
原口元気(c)Getty Images
原口元気(c)Getty Images 全 6 枚 拡大写真
■左サイドからアフガニスタンを切り裂く

涙とどよめきを交錯させた旅立ちから1年3カ月。ドイツの地でもまれ、さらにたくましさを増した原口の「鈍感力」が、ハリルジャパンを活性化させた。

9月8日に行われたアフガニスタン代表とのワールドカップ・アジア2次予選の第3戦。ホームはアフガニスタンだが、長く紛争が続く国内事情もあり、隣接するイランの首都テヘランが舞台となった。

標高約1200mの高地にあるテヘランの空気は乾き、芝生が長いピッチではボールも走らない。10万人収容のアザディスタジアムは、アフガニスタンのサポーターが陣取った一部を除いて閑散としている。

原口の先発出場はハリルジャパンにおいて初めてだった。記録をさかのぼっていっても、ザックジャパン時代の2013年7月に国内組だけで臨んだ東アジアカップ以来となる。

さらには、まさかのスコアレスドローに終わった6月のシンガポール代表との第1戦を境に、ハリルジャパンには順風満帆だったそれまでから一転して、逆風が浴びせられるようになっていた。

集中力をそぎかねない一種独特の雰囲気。アジアの格下を相手に、結果だけでなく内容をも求められる日本代表の掟。さまざまなプレッシャーを感じてもおかしくない条件が重なったなかで、しかし、原口はキックオフから自らのストロングポイントを全開にする。

原口の武器は、スピードとテクニックを併せもつドリブルだ。いつしか「原口ゾーン」と命名された左サイドから敵陣へ攻め込み、中央へカットインしてから右足でフィニッシュにもち込むパターンは、幾度となくJ1のピッチを切り裂いてきた。

ハリルジャパンで原口が任されたポジションは、得意とする左サイド。果たして、アフガニスタン戦の開始2分。DF森重真人(FC東京)のロングパスを受けてから縦への突破を選択し、コーナーキックを獲得したプレーは大暴れの序曲にすぎなかった。

迎えた前半10分。0対0の均衡を破るMF香川真司(ボルシア・ドルトムント)の豪快なミドルシュートは、原口のアシストから生まれている。

左タッチライン際でDF長友佑都(インテル)からのパスを受けた原口は、まずはボールをキープしてタメを作る。その間に自分の左側を追い抜いていった長友に、相手一人がマークについていく。

必然的に目の前に広がったスペースを使って、得意のドリブルを開始する。一度自陣に戻ってから急旋回して、相手ゴールへ向けて切れ込んでいく軌道に、たまらず別の相手選手が止めようと飛び出してくる。

次の瞬間、マークが薄くなった香川へパス。原口自身はそのまま香川の左側を駆け抜け、リターンをもらう体勢に入る。さまざまな選択肢があるなかで、香川はトラップから時計と逆回転で反転してフリーとなり、ペナルティーエリアのやや外側から右足を振り抜くプレーを実践した。

「いい形でシュートが打てた。(原口)元気がドリブルで相手をかわし、自分へのパスコースができた」





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《藤江直人》

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